中国政府は太陽光モジュールやセルなどに適用してきた輸出時の付加価値税(VAT)還付制度を今年4月に撤廃する。
これまで約9%前後の還付が中国製太陽光パネルの価格競争力を支えてきたが、この優遇措置が終了すれば実質的な輸出コストは上昇する。
背景には過度な価格競争や過剰生産の是正、業界の健全化を図る政策意図がある。
この措置は単なる値上げ要因ではない。
長年続いてきた「太陽光パネルは毎年安くなる」という前提が崩れ、市場構造そのものが転換期に入る可能性を示している。
―太陽光発電の評価基準が変わる―
これまで産業用太陽光発電では、kW単価の安さが重視されてきた。
しかし価格上昇局面に入れば重要なのはLCOE(発電原価)をいかに抑えるかである。
今後の競争軸は次の要素へ移行する。
• 発電効率を最大化する設計力
• 施工品質の安定性
• 高圧設備を含めた安全管理体制
• 長期メンテナンス能力
単純な資材価格ではなく、20年間の総発電量と稼働率が利益を決める時代に入る。
―施工品質が長期安定稼働を生む―
太陽光発電設備は長期運用資産である。
施工段階の精度が将来の収益を左右する。
• 適切なストリング設計
• 電圧降下の最適化
• トルク管理と防水処理の徹底
• 高圧受電設備の確実な施工
仮に発電量が2%改善すれば20年間では大きな収益差となる。
逆に施工不良は出力低下や事故リスクを招き、長期利益を圧迫する。
―メンテナンス力が収益を守る―
太陽光発電は設置して終わる設備ではない。
今後は保守体制の有無が事業価値を左右する。
• 定期点検
• 異常の早期発見
• 迅速な復旧対応
• パワーコンディショナー更新計画
発電停止1日は直接的な損失につながる。
対応力が高い企業ほど、稼働率を維持し長期利益を確保できる。
結論 ― 安さより安定―
中国の輸出還付撤廃は、太陽光発電市場における価値観の転換点となる。
これからは太陽光パネルの価格よりも
施工品質・安全性・メンテナンス体制が選定基準になる。
価格は一時的な指標に過ぎない。
品質は20年の利益を生み続ける。
太陽光発電投資で本当に重要なのは、
長期安定稼働を実現できる技術力と責任体制である。






















































